バランスシートの読み解き方の一考察

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金融機関に奉職していた頃、お金は利益が出ている会社に貸すという発想ではなく、貸借対照表(バランスシート)を見て貸すのだ、という話を当時の上司から教わりました。
爾来、バランスシートとの格闘が始まりました。
損益計算書は、本業で儲かっているのか、金利負担が大きすぎて経常利益が圧迫されて返済財源がない、などのことがわかりやすいのですが、バランスシートを見てお金を貸せるかどうかの判断をする、という発想がなかなか理解できませんでした。
実際いまだによくわかってはおりません。

お金を右の方から借りて、左の方で使途を書いたものがバランスシートだ、と言われます。
私の日常では、物事は左から右へ流れていきます。(日本語や英語の横表記しかり、カレンダーしかり、スケジュール表しかり、バリューチェーンしかり、プロダクトライフサイクルしかり、需要供給曲線しかり、損益分岐点売上高のグラフしかり、日本刀の払い方しかり・・・これは日常的ではありませんが)
逆ではないか。
なかなか腑に落ちません。

自己資本は返済しなくていいから一番下、すぐに返済しなければならないお金であるところの「買掛金」や「支払手形」などは一番上、現金や預金はすぐに使えるから一番上。一番上同士を見れば、短期の資金繰りが忙しいかどうかがすぐにわかる。・・・これはまだなんとなく納得しやすいです。しかし現金や預金がすぐに使えるというポジションに置いておくのはいかがなものか。
売上に貢献していない過剰設備なるものがあるとしても、それは自己資本と長期借入金でまかなわれているから大丈夫(固定長期適合率)、というような解説をするものだから、経営者の方々は安心して、ああ、借入で賄えるから良いのだな、と錯覚してしまいがちです。
これがバランスシートの下の方に固定資産が置いてあることの弊害ではなかろうか、などと思うわけです。

歴史をひもとくと、バランスシートを発明したのは15世紀イタリアのルカ・パチオリ(ルカ・パチョーリ)という数学者だそうです。この人物の住んでいたところが右側が陸地でそこから資金を調達してきて、左側の海に向かって船が出て行く様子を見ていたので、バランスシートは右が資金調達、左が資金使途だ、という説明をどこかで読んだような気がします。

バランスシートの配置を、左右を逆に、上下も逆にしてみたらわかりやすいんではないだろうか、とふと思いました。
そうすると、損益計算書から一番最後に出てくる当期純利益が、バランスシートの左上に配置された純資産にプラスオンされて、それを増やしていく楽しみが経営者に伝わりやすいし、そのすぐ右を見ると不稼働な設備や不要な土地がどかんと鎮座していれば、もっと稼働率を高めるか不稼働資産を圧縮しなければ非効率だなと一目でわかる(コンサルとしては説明しやすくなる)のではないかなと思ってみました。
が、そもそもこの現在の形式で500年も続いているものです。そんなアホみたいな思いつきで変わるものではないでしょうし、配置を変えても内容を変えるものではないので、とりあえず細々と個人作業において試行錯誤してみようかなと思っています。
(この問題が自分の中で解決しても「債務超過」の場合のバランスシートの表し方がまた悩みどころになるような気がします・・・)

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プチ創業など起業の多様化

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 富山市のサンフォルテで今日から明日まで行われている、男女共同参画事業「サンフォルテフェスティバル2017」に行ってきました。
 今日は会場の一角に机を一脚借り、富山県よろず支援拠点の利用を呼びかけるなどしておりました。

 このイベントには「女性のチャレンジショップ」というものがあり、小物製作やエステや消しゴムはんこやブリザードフラワーなど、様々なショップが50店以上も出店されていました。
 ショップの店長さんは、20代から70歳ぐらいまで様々な年代層の方がおられ、また仕事は別に本業を持ちながらの方もおられれば、本格的にこの仕事に専念している方、趣味程度なんですよという方などまちまちです。
 中でひときわ目を引いたのがとっても風変わりな植木鉢。詳しくは書けませんが、それを窓際にちょこんと置くだけで部屋の中に小庭が演出できるような愛らしいものでした。素材の性質上水はけが良く、ペイントでデザインも自由自在、という品物でした。ステキなものなのですが、長持ちさせるための工夫などできるといいなと思いながらお話を聞いていました。
 また、富山県には当店一店しかないという珍しい種類のサロンも。女性限定とのことなので私は行けませんが、ご本人が体の不調を感じた時にたまたまそこへ行って良くなり、その勢いで毎週末関西の学校まで通って資格を取得し、勤めていた会社を辞めて創業した、というお話でした。
 自分に合った小石を持つことで体調などに何らかの影響があるというお店もありました。これも詳しくは書けませんが、ご家族のご病気が軽くなった(もちろんそれの影響かどうかを判断する手段はない、とご本人も仰っていましたが)ことをきっかけに資格を取って仕事の傍ら時々こういうイベントに出店してPRしているんです、というごく普通のお母さんでした。
 そんなこんなで、「創業」と一言で言っても、法人設立のような本格的なビジネスの立ち上げから、個人としての開業、プチ創業、とりあえず副業、趣味の延長など、色々な仕事の始め方・やり方があり、「何かやろう」と思った人は、国があれこれ心配するまでもなく、それぞれ自分のやりやすいようなやり方で始めておられるし、始めることができるような時代になったんだなあと感じた次第です。
 もちろん、利用できる制度があれば利用していただけるように、行政は広報をしっかりしなければならないし、受ける方もアンテナを上げて色々な所に聞きに行くことも必要でしょう。そして相互の情報交流の中でニーズに応えられるように、行政は新しい制度作りや参入のハードルを下げる取組も必要だろうなと思います。

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Fintech(フィンテック)についてそろそろ考えてみる

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 今年はフィンテック(金融とITの融合)ということが騒がれています。
 と言ってもメガバンク辺りはもう10年以上前からフィンテック(という呼称を使わないでも)に取り組んで来ておられるようです。
 また、フィンテック企業は「新興」と言われてはいますが、10年以上前に設立された企業もあるようです。クラウド型の会計ソフトとして近年目覚ましい成長をしているMoneyFowardやFreeeなどは2012年の設立ということですから、これらは文字通り新興企業群であり、まさに時代の寵児と言って良いでしょう。
 私は個人事業者ですので、確定申告をする際、なるべく経費をかけないようクラウド型の会計ソフトを利用させていただいています。
 税務知識がなくてもそういうことができるのは、知をネットに載せ、それを低料金で一般の事業者が利用できるような仕組みがあるからです。しかも驚くべきことに、このクラウドサービスでは、インターネットバキングの利用を前提として、自分が取引している銀行の決済情報を全部吸い上げて管理することもできます。
 北欧のエストニアでは、個人の金融資産・金融機関経由の資金決済などが全て税務当局に把握できる仕組みになっているため、申告という作業もいらないくらいになっており、そのため税務申告をするための税理士さんの仕事が不要になっているということです。エストニア大使館に問い合わせたところ、税理士さんたちはそもそも有能な人たちなので、伝票整理仕事ではなく、もっと高度な助言等本来のサービスに業態転換をして仕事を続けておられるということでした。

 さてここ数か月、仮想通貨のニュースが日経新聞などでも沢山報じられています。
 仮想通貨は支払手段と定義づけられ(通貨ではなく資産との位置付けらしいですが)、今年の7月からは購入の際の消費税がゼロになるとか。
 世の中どんどん変化していますので、私も遅まきながら仮想通貨の勉強に着手しまた。
 とりあえず友人たちの勧めもあり、BitFlyerという両替店でBitcoinを少々購入し、Blockchainという名の財布をネット上に保有して購入したBitcoinをその財布に入れました。さらにはこれを現金化したりリアル店舗での買い物に使えるようにWirexという決済サービスに加盟しました。Wirexのサービスを利用するには決済用のICカードを使います。・・・と、ここまで書いてきて、この理解が正しいのかどうか実はよくわかっていないことに気付きました。まだまだ勉強しなくては到底世の中の流れに追い付かないのですが、着手しなければわからない。着手小極で、とにかくやってみる、もちろんリスクを抑えられるようにセキュリティには十分気を付けて、と思っています。

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外国語対応のヘルプデスクについて考える

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 某月某日、富山県内のある中華料理店に入りました。
 店員さんとおぼしき人が、スマホ片手にスピーカー受話で何やら会話中。
 注文もできないので聞くとはなしに聞いていると、NTTがどうこうと相手が話していました。
 どうやら通信回線のトラブルのようで、相手の方は○フト○ンクのオペレーターさんのよう。
 結局、店員さんが日本語がまったく話せないわけではないものの、オペレーターの言葉がうまく理解できなかったようで、中国語で説明してくれるところがあるのでそこに電話し直して下さい、と言われ、店員さんはそのように。

 私は料理を注文し、出来上がったところで、店主が改めて中国語対応のヘルプデスクにかけ直されました。
 彼も店員さんと同じように、スマホでスピーカー受話で相談しているため、こちらまでまる聞こえ。
 もちろん中国語の部分は理解できないのですが、このヘルプデスクでは、初めに日本語のオペレーターが喋って、それを中国語を話す人が翻訳して相手に伝える、というやり方でした。
 たぶん日本語のオペレーターは通信ネットワークや機器の接続について一通りは知識のある方なのでしょう。
 それに対して通訳さんは言語をさえ訳せればいいので、通信技術の素養がなくても大丈夫。
 という仕組みなんだなあと食べながら聞きながら理解できた次第です。
 最終的には光の終端装置と○フト○ンクのルーターをつなぐケーブルを送りますから自分で取り換えて下さい、という話に落ち着いたようです。

 日本在住の外国人も相当増えてきているだろうし、インフラなどのユニバーサルサービスを提供する会社は、そういう対応ができて当りまえの時代になってきたのかも知れません。
 ひるがえって我が古巣のNTTはどこまでそのような対応ができているのだろうか、とちょっと、いやかなり不安になってきました。

 ところで食事が済んで帰り際に、大変ですね、故障時のバックアップとしてケーブルを2~3本買っておいたらどうですか、と店員さんに声をかけたら、NTTの光の屋内ケーブルはもう3回も取り換えていると言われました。
 えっ?とびっくりしたところ、レシートに素早くネズミの絵を描いて、指をさします。
 あ、ネズミが?と聞くと、そうなんです、普段は出てこないのだけど休みの日に出てきてかじってしまっているようなのです、との答え。
 はて、次回もこのお店に行っても大丈夫だろうか、ちょっと不安を覚えつつ店を後にしました。(まあ、中華料理は熱をしっかり通すのが多い、とはいうものの)

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エイプリルフールについて考える

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 昨日はエイプリルフールでした。
 嘘をついても良い日、という風に一般的には認知されている日です。

 中学生の頃に読んだ江戸川乱歩さんの本に「プラクティカルジョーク」を趣味にしている人物の話が出ていました。
 「ペテン師と空気男」という題名の短い小説でした。
 電車の中で口から黒い糸を出している人物がいて、たまたま乗り合わせた主人公が「何をしているのか」と尋ねると、その人物は「胃の消化に関する実験をやっている」というような返事をし、さらに突っ込んで尋ねると、「金柑だけを食べており、胃袋には、糸で垂らした小さな容器が入っている、その容器を後で取り出して、胃の中の消化物がどうなったかを調べるのだ」という主旨のことを説明するのです。
 よくよく聞くとそれは手の込んだ冗談で、黒い糸の先には何もない。単に口に入れてあるだけで、自分の姿に関心を持つ人をからかうためのセットだという話。
 物語はその後もしばらく続いて、件の人物は最後は新興宗教の教祖となって多くの人をだますのですが、ジョークも規模が大きくなると新興宗教にもなれるという話です。だまされる方も壮大なジョークの主に自分の判断を任せてしまうことで精神的な疲労から解放される(心の苦労から楽になる)という道を選択するので、悪い気はしていません。ある意味エーリッヒ・フロムの『自由からの逃走』に似た心境なのかも知れません。ちなみに電車の中の主人公はその教祖の魅力の虜になってしまい、そのまま秘書か何かになるというオチだったと思いますが、子どもながらに新興宗教とは所詮そんなものかも知れないなと妙に納得したことを覚えています。

 最近は人をだます、はめる、ということはあまり良い行いではないという空気があるように思います。
 確かに悪意のある嘘はいけないと思いますが、さもありなんと思わせる軽い冗談(誰も傷つけないような)はたまにはあってもいいのではないか、せめて4月1日ぐらいは・・・と思っています。
 とはいえ、なかなかそういう軽いノリで人に嘘をついて、後からそれが嘘だとわかっても笑って許してもらえるシチュエーションはなかなかないものですね。
 私はちなみにフェイスブックで、年齢詐称の誕生日の話題、フルマラソンのコースがない大会でのフルマラソン出場宣言、今話題の映画の主人公二人が朝市にサイン会に来てる、巨大ネット産業と運送業の買収話、などなどいくつかの嘘を書き連ねて、最後に「嘘でーす」という遊びでお茶を濁しました。
 中には私の年齢詐称を信じて下さった方もあり(本当だと思った、という嘘かも知れませんが)、ひと時楽しく過ごしたエイプリルフールの日でした。お付き合い下さった皆さんに感謝です。

 では明日からの新年度、明るく楽しく元気に乗り切っていきましょう。

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うおづビジネスプランコンテスト

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 新規事業に関する政策が色々打ち出されています。
 魚津市でも創業や新規ビジネスを支援すべく「うおづビジネスプランコンテスト」という催しが初めて開催されました。
 魚津市になんからの関わりのあるビジネスプランを募集するというもので、結構短い募集期間だったように思いますが、47件もの応募があったそうです。
 今日はその中から厳選された8件のプレゼン大会でした。

 プレゼンに先だって経済評論家の森永卓郎さんの基調講演が行われました。
 有名なライザップでの減量経験談で会場を沸かせた後は、本業の経済論をひとしきり。
 いくつか私なりに選んだキーワードを記しておきます。

①1960年から1975年までの高度経済成長時代
②この時代に夫婦に子ども2人の計4人という「標準家族モデル」が作られた。
③〇〇の動きに乗れば必ず儲かる、といううたい文句はこの高度経済成長時代の呪縛による引っ掛けであり、現代の多様化した時代にはありえない。
④標準家族モデルでは、みんな同じライフスタイルでありみんな欲しいものは同じだった。だから隣がカラーテレビを買えばうちも、となったし、戦後のベビーブーム世代が一斉に大人になったので大量生産・大量消費が起こりえた、奇跡の時代だった。(一部筆者補足)
⑤2015年10月の国勢調査では30代前半男性の過半数が非婚。
⑥女性から見た男性の4区分。イケメン、フツメン、ブサメン、キモメン・・・後ろ二つはちょっとひどいなあと思いますが、我々男組も女性に対してコンテストだのランキングだのタイプ分けだのすることを思えば、これで平等ってことかも知れません。しかし話術が巧みだったりお笑いができれば後者もイケるため、森永さん曰く「変な人が増えてきた」ということです。
⑦すなわち多様化の時代ということ。
⑧ここで話題は急転直下。日本が目指すべき経済社会はイタリア型という主張。(色々批判はあるそうですが森永さんはこの主張を10年来持ち続けているとのこと)
⑨イタリア企業の特徴その1。現場への権限移譲による現場の裁量の自由度とスピーディーな意思決定。
 トップが絶対権限でデザイナーと販路と商品を決める。後は現場任せ。トップは口を出さない。たとえばフェンディは年間1500もの新商品を出している。上司がこまごまと口を出さないからこれだけのことがスピード感を持ってできる。おっさんがごちゃごちゃ言って社員の感性を評価せず、評価は市場に委ねる。その中でヒットしたものはどんどん売る。市場に出して売れなければ廃番にする。だからモノマネの国も追いつけない。だから真似されない。
 社員はどうやったら効率が良くなるかをいつも真剣に考えている。その改革案・改善策はどんどん自分で実行できる。上申不要、会議もない。残業はなく夏休みは1か月以上取得するが、それは働かないのではなく一年を11か月で考えて段取りし、効率改善を必死に考えている結果である。それでいて一人当たりGDPは日本とほぼ同じ。高い経済成長を100年以上継続している。(100年前はアルゼンチンに出稼ぎに行くいくらいに経済レベルは低かった)
 価格競争に陥るコモディティ商品よりも付加価値の高いアート商品を考え具現化している。例えば百均でも売っているトイレブラシでも本物の植木鉢っぽくすることで数千円の値段で売れる。
⑩アートとは、岡本太郎氏の定義によれば「見た瞬間、なんだこりゃ!?と思うが、一歩離れると気になってしょうがないもの。よって単に美しいものはアートにはなりようがない」というものだと。
⑪イタリア企業の特徴その2。どんな場面に遭遇しても決して暗くならない。
 だめになる会社の社長は社員に対して経営環境の厳しさとそれに打ち克つための頑張りを求めるばかり。経営環境が厳しいことなど、社員もわかっている。そこへまた悲壮感を漂わせるようなメッセージを発すると、いわば傷口に塩を塗りつけるようなことになる。社員はやる気が失せる。そして会社は社長が宣言したとおり厳しさの中でだめになっていく。・・・森永さん25年間の中小企業研究から発見した「法則」だそうです。
 対してイタリアの経営者の社員向けメッセージのポイントは3つだけ。歌おう、食べよう、恋をしよう。かの国の人たちはリーマンショックのような大変な経済危機が訪れても切り替えが早くうまいそうです。だめなことは引きずらない。起こったことそれ自体は取り戻しようがない。「次行こ!」ということです。

 そういえば、誰かが、植木等のノリで日本経済を再活性化させようではないか、と言っていたような気がします。
 もしかすると森永さんだったかも。

 良い悪い、好き嫌いはあると思いますが、私自身企業経営の支援をしていく上で、色々参考になる点があった講演でした。

 さて、ビジネスプランコンテストの結果は、最優秀賞1名、優秀賞2名、特別賞2名が選出されました。お世話をなさった魚津市及び魚津商工会議所並びに㈱アシステムの関係者の皆さん、大変素晴らしいイベントだったと思います。心から敬意を表したいと思います。
 次回に向けたキーワードとして審査委員長の中尾哲雄さんが「交流」「組合せ」「失敗を恐れずに」ということを講評で仰っていました。
 今回のイベントを嚆矢として、魚津市、さらには富山県東部地域が元気になっていくよう、私もなにがしかの貢献ができればと思っています。差し当たりは地元で行われる創業スクールのお手伝いなどさせていただき、やる気のある人たちの勇気づけ・理論武装・プレゼン支援などができればと思います。

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日経メッセ2017

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 〇〇総合展とか〇〇フェアとかいうのにしばらく行っていませんでしたが、過日久しぶりにその手のものに行く機会を得ました。
 東京ビッグサイトで開催された「日経メッセ2017」。
 街づくり・店づくり総合展という副題がついており、建築・建材、LIGHTNING FAIR、ヘエルスケア&スポーツ、など様々な分野の展示がある中で、私が訪れたのはリテールテックというコーナーとSEKURITY SHOWというコーナーでした。
 リテールテックは文字通り小売業に関する技術展示で、POSレジの高度化に関するようなものが多かったように感じました。またSEKURITY SHOWについては、情報管理に関する最前線の動向を期待して訪れました。

 今回気になったのは以下の展示でした。
①外国で発行されている非接触型ICクレジットカード用の自販機。
 現在日本国内で流通している自販機でICクレジットカード向けのものは国内発行のカード用だそうで、カード決済が当たり前になっている国の人にとっては使いでが必ずしも良くないそうで、そういうお客を取り込めるよう、2020年を視野に入れた展示でした。日本で発行されているICクレジットカードはまだ接触型が大半で、海外ではVISAやMASTERなどが先行して非接触型のICクレジットカードの発行がどんどん始まっているとのこと。(データの裏付けはとってありません)

②指静脈認証
 これは日立さんの展示ブースで見せてもらったものです。
 自分の指静脈情報をあらかじめ登録しておき、買い物の際にそれで本人性を照合することで、財布もクレジットカードも免許証もいらない、というもの。
 自分の指静脈の情報なんていうある意味極めてプライバシー性の強い情報を個々の小売業者に渡すことが良いことなのだろうかとの疑問は残るものの、そういう技術開発がどんどんなされて実用化段階に来ているという事実。
 顔認証や光彩認証や指紋認証など、人体認証方式というのが究極の本人性確認方法として有効だという考え方に基づくものだと思います。デファクトスタンダードを目指して各社しのぎを削って競争していくんでしょうね。

③VR買物
 これも日立さんです。
 自分のお気に入りのショップを仮想空間に作り、そこへ友達を誘って一緒に商品を見て選ぶことができる、というSNSとバーチャルショップの組合せです。そのショップにはAIコンシェルジェがいて自分の好みに合わせた服や飲食料品や本などを提案していくれる、というもので、10年前にはSFとしか考えられなかったような、トム・クルーズのマイノリテイ・レポートのような世界がほぼ現実化してきているという印象を受けました。

④セキュリティコーナーはカメラセキユリティのオンパレードでした。
 どの企業もカメラの展示ばっかり。
 ハードメーカーはルーターなどのネットワーク製品の展示もしていましたが、目につくものの大半はカメラでした。防犯カメラか監視カメラかという議論はあるものの、日本もイギリスのようなカメラ社会になっていくのかも知れません。
 なおNECさんが数少ないネットワークセュリティの展示をされていました。

⑤その他
 IPA(独法・情報処理推進機構)さんの出展で、同機構が出版している啓発関連パンフが多数配布されていました。
 その中で「自動車の情報セキュリティへの取組みガイド」というのがありいただいてきました。昨今クライスラーのGEEPのハッキング実験など自動車のハッキングが話題になっています。仕組みや対策などが書いてありそうなので格好の勉強材料が手に入りました。
 (一財)流通システム開発センターさんも色々パンフ類を配布しておられ、バーコードに関する基礎知識的なものをいただいてきました。勉強勉強。

⑥セレンディピティ
 私が注目云々ではありませんが、最近仕事の関係で「分煙」とか「ドローン」とか「グループウェア」の情報収集が課題になっていました。
 それらを意識していたせいか、関連する商品展示や情報を今回の広い会場の中でピピッピピッと感知することができ、手がかりをいただくことができました。
 日ごろ気にしていると偶然何らかのヒントや手がかりに会えることがあると改めて思いました。

 こういうフェアはほとんど東京ばっかりで、ちょっと遠いし費用もかかりますが、たまには行かなきゃ、と思いました。
 今度はゆっくり行って旧友とお目にかかる時間も作らねば。

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「クローズアップ現代」元キャスター国谷裕子さんのラジオインタビューを聴いて

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先日、NHK-TV「クローズアップ現代」のキャスターを23年間務められた国谷裕子さんのラジオインタビューが放送されていました。http://www.tbsradio.jp/117978(←こちらのサイトでしばらくは音声が聴けるはずです)
ずっと以前は夜9時半頃からやっており、その頃は帰宅して食事をする時間と重なっていたのでよく見ていました。一つのテーマをしっかり掘り下げる時事情報番組であり、毎日違う話題をよくここまで深く取材して対応しておられるなと、スタッフは複数クルーで構成されていたのでしょうけど、キャスター自身は国谷裕子さん一人だったので、毎回感心して見ていました。
いつの間にかその時間帯での放送がされなくなっていたため、番組自体がなくなっていたものと思っていましたが、昨年の騒ぎで継続していたことを知りました。

私から見た「クロ現」での国谷裕子さんのイメージは、公共放送のしっかり者のキャスターという感じでしたが、このインタビューを聞いて意外な事実を知りました。
小学校5年生までしか日本の学校での勉強をしていなかったため、アメリカの大学を卒業した時点で日本のことは全然知らなかった、と仰っていました。一旦外資系の日本企業に就職したものの、マーケティングはどうも自分の居場所ではないと感じ、10か月で退職、自分探しのためにバックパックをかついでたった一人で世界一周旅行に出かけた。その後NHKの海外からのリポーターのような仕事をしたが、あまりうまくいかず半年で降板、降板を繰り返し、自信喪失。日本人でありながら日本のことはわからないし、日本語の扱いも不自由で、キャスターとしても役に立たず、自分のアイデンティティも確立できず・・・というコンプレックスにさいなまれていた時期もあったようです。(ラジオを聞いての私の印象も含みます)
あの国谷裕子さんにしてそうだったのかと、大変驚き、またその心労に思いが至って涙が出ました。と同時に素の国谷裕子さんの飾らない語り口に触れ、改めて好感が持てました。

その文脈からすると、その後の「クロ現」に出ておられた時期も、日本ってどんな国なのか、日本の人々はこの事案をどう捉えているのか、などのテーマを持ちつつの、自分探しの旅をずっとなさっていたのではないかと感じました。
と同時に、この人の真摯な姿勢に改めて感動を覚えました。
フェアネス=公平さとは何か。
どんな人にも聞くべきことを聞くことがフェアネスである、と国谷裕子さんは言っていました。国民の多くが知りたいと思っているであろうことを聞くこと、そうやってものごとの背景にあった真相へ近づいていく。この人のストレートかつ鋭いインタビューの背後には(放送時間の短さという制約ももちろんですが)、日本のことをよく知らないからもっと知りたいという若い頃のトラウマが無意識のうちにあったのかも知れません。もちろん、相当しっかり勉強して毎回の番組に臨んでおられたことは当然のことであり、素人が「知らないから教えて」というお仕事ぶりでなかったことは明らかです。

「クロ現」を離れてはや一年、もとよりNHK職員ではなくフリーだったそうですが、より自由な立場になり、日本を代表するインタビュアー、ジャーナリストとして今後益々活躍されるよう楽しみにしています。この本ももう一回読んでみなきゃ。

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情報社会論の奥にあるのは寛容論かも知れない

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ご縁があって富山国際大学というところで「情報社会論」という授業を受け持たせていただいています。
情報社会という切り口で世の中の色々な事柄について論じあっています。
全15回、IT、通信、メディア、法律、科学技術など色んなテーマで学んでいますが、よくよく考えると、私が一番伝えようとしていることは「寛容論」のようなものなのではなかろうかと最近思い始めています。
世の中には色々な立場の色々な境遇の人が共存してこの社会を成り立たせています。
しかし私たちはややもするとスマホの画面をちょっとなぞるだけで、誰かの悪口を世界中に発信したり、猛獣が動物園から逃げ出したなどの根拠のない話を撒き散らしたり、正面切っては言えないことをつぶやいたりすることができます。
それは発言力の弱い私たちが発言できるツールであり、誰でも著者になれるチャンスを開くものであるなど良い点もあるのですが、言葉の暴力を容易に表出しそれが拡散されてしまう危険性もあります。そうしたやり方になじんでいくと、自分と違う価値観の人との間に線を引いたり壁を作ったりすることへの心理的な抵抗感がだんだん小さくなってしまうのではないかと感じています。
ITの功罪ということを考えると、ITには(ITだけではありませんが)そういう負の側面(又は負の可能性)があることを意識して、過激な方向に行かないよう自制していくことが大事なのではないだろうか、それがITリテラシーというものではなかろうかと思います。
自分と違う価値観、多様な意見があることをまずは認めあい、その上で議論をし、共通点や妥協点を探ることが大事ではなかろうかという思いをベースに毎回の授業をしています。そのため、短時間ではありますが、グループディスカッションを毎回行い、何かの事象についての色々な受け止め方がありうることを一緒に学んでいます。
あと来週の授業で今期も終わりですが、学生さんたちが何か一つでもつかみ取ってくれたらいいなあと思っています。

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「プロジェクトの成功」と「人と組織の成長」を同時に実現する

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 数年前に偶然書店で手に取った『アナログコミュニケーション経営』という本があります。一読して大変感動しました。今の日本企業に失われている、人と人、上司と部下、チーム内の人々が互いに共通の目的に向かって相談しあいながら現在と未来の問題を解決していく仕事の仕方が必要だということが、とても平明な文章と実例で語られていました。

 著者は倉益幸弘という方で株式会社インパクト・コンサルティングの代表を務めておられる現役のコンサルタントです。
 昨春この著者に連絡をとって、実際に企業指導をする現場で研修を受けさせていただきました。
 その時のご縁で、今年の12月に事例発表会にお招きいただきました。おかげで1年ぶりに東京に出張する機会を得ました。一気に事例本も2冊同時上梓です。大変エネルギッシュな取組事例の紹介があり、久しぶりにインパクト・コンサルティング社とそのノウハウを採り入れられた企業の情熱に触れることができ、自分自身改めて何をなすべきかの決意を新たにしたところです。
 正しい価値観やそれに基づく信念の行動、そして職場の仲間と協力していくということがいかに大事か。個人の成果ばかり問うやり方の間違い、メール中心の連絡手段の誤り(メールでコミュニケーションを取っていると思ったら大間違い)、段取りに対する配慮のない職場の落とし穴・・・そういう誤った仕事の仕方から早く脱却することが大事だと思います。

さて折角東京に行きましたので、一泊して有名な代官山の蔦屋書店を訪れました。書店、レンタル店(セルフでの貸し出しもできる)、レコード試聴コーナー、雑誌「太陽」など昭和の雑誌が多数取り揃えてある喫茶(夜はバーになる)など、広い敷地にまさに文化の発信拠点と言えるような一角でした。店員さんに「こういう所で働けるってとっても誇らしいですね」というキザな言葉が思わず口を突いて出てしまいました。
帰路新幹線から左の方角を眺めていたら、富士山の雄姿を拝むことができました。
来年も明るく心豊かな年になりますように。

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