kazuto_nakajin
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昨日のテレビで、あと3ヶ月ほどで100歳になられる映画監督の新藤兼人さんが映されており、中で日々の体力づくりの様子をやっていた。あと2ヶ月で50歳になる私は新藤監督の半分しか生きていない。負けちゃおれん、と思った。
01-17 21:48
投稿者「kazuto nakajin」のアーカイブ
ようやく読みましたM.J.アドラー氏の『本を読む本』
読んだらすぐにここへ読後感想などを書けばいいのだが、仕事に追われる日々が続いていると、ついつい後回しになり、机の上に「積ん読」ならぬ、ただの「積んどく」になってしまう。
この本は宮部みゆきさんの『クロスファイア』を読んだ直後に読了したものであるので、やはり読後2ヶ月くらい経過してしまっている。
きっかけは、勝間和代さんの『効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法』を読んだことである。
この中で素晴らしい本だと紹介されていたので、いつかしっかり原本を読んでおかなければと思い、すぐに購入したのだが、ちょっと気持ちが守備的になり、読まず仕舞でここまで来た。あれからもう何年経つだろう?
ということで本のエッセンスを少し紹介しよう。
1.読書には4つのレベルがある。
第一のレベルは「初級読書」
言ってみれば、普通に文字を習い、読み方を覚え、一字一句詠んでいくというもの。
2.第二のレベルは「点検読書」
表題や序文を見る。
目次を調べて、本の構造を知る。
その他、索引やカバーのうたい文句を見る。
その本の要の部分を想定して、いくつかの章をよく見る。
ところどころ拾い読みする。
ここまでが「点検読書」の前半であり、数分からせいぜい一時間程度で行う。これで大体のことが把握できるという。
後半は、指を本に添えて文字の上を動かし、その速度に従って目で追うというものである。
これは、恐らく慣れていないとやりにくいが、理解できる部分だけを表面的に読むというやり方である。
抵抗感があるかも知れないが、難しいことを理解することが目的でなければ、表面読みで構わない、というようなことを著者は言っている。
3.いずれにしろ、本は受動的な読書のレベルで留まらず、積極的な段階へ移すように、と著者は主張する。
これが第二レベル以上の読書に必要な条件だという。
そのための基本的な4つの質問。
質問、とは読者が本(著者)に対して行うものである。
従って、誰も音声では答えてはくれない。本から引っ張り出すのである。
そのことを前提に。
①全体として何に関する本か。
②何がどのように詳しく述べられているか。
③その本は全体として真実か、あるいはどの部分が真実か。
④それにはどんな意義があるのか。
これらは、どんな本を読む場合でも、読者がしなくてはならない共通の質問だという。
これを行わないと、問題の核心を突いたことにはならない。
第二レベル以上の読書の技術は、正しい質問を正しい順序でする習慣をつけることだ。
4.以降のレベルの詳述は行わないが、ちなみに、第三レベルは「分析読書」
本を批判的に読むこと。
高校ぐらいでよく国語の教師から言われたことは、「批判的に本を読みなさい」というものだった。
それがこの年になってようやくわかってきた。ちと遅い。
さらに第四レベルは「シントピカル読書」というらしい。
これは複数の本を同時並行的に読み、色んな考え方・違い・共通点などを、質問を携えながら、自分の論点をまとめ上げていく読み方だという。
テレビの「キイナ」がやっていたのはまさしくこういう読み方だと思う。(かなり魔法的な速読までやっていたが)
ということで、本を読むための技術が、きちんと整理された良書だと思う。
色々読書技術に関する本を読んでいるが、いずれも「質問しなさい」ということがきっちりと書かれているのはどの本にも共通したことだ。
自分が判断の主体であり、その判断のために、主体的に必要な情報を収集し、活用しなさいよということだと思う。あとはテクニックだ。さあ、また読んで人生をより豊かなものにしていこう。
宮部みゆきさんの『クロスファイア』
なかなか書く暇がなく、読了後2ヶ月以上経ってしまった。
宮部みゆきさんの本は、どちらかと言うと妻が愛読しているのを、私が妻が読んだ数年後に後追いさせてもらっている。
エスパーものである。
女性エスパーと言えば、筒井康隆さんの「火田七瀬」ものか、半村良さんの「魔女伝説」が面白かった。
筒井さんの火田七瀬は、人の心を読む(聞こえてくる)力を持っていて、はじめはそれを制御するのに苦労していた。
事務員などの職業に就くのが危険だと思い、お手伝いさんを転々とするという職業を選んだ。
純情可憐な乙女で登場する。
途中で能力者を探す組織に狙われて、二作目の最後に命を落としてしまう。
最終的には神と一体化だったか、神と結婚だったか、そういうような終わり方まで昇華してしまう、三部作だったと思う。
一方こちらは、清らかな火田七瀬とは違い、悪いやつをやっつける、という使命感に燃えた、でも人をあやめることには変わりはない、少しダーティなヒロインである。
七瀬よりも年齢も少し上だ。
いずれにしろ、世間をはばかる生活をしている点は同じかも知れない。
終わり方がつらい点は、能力者の共通した宿命なのかも知れないが、主人公の青木淳子が次の世代に何かを残しているのかも知れないなと感じられる最後のシーンは救いがあると考えたい。
そういえば、半村良さんの『岬一郎の反抗』というエスパーものも似たような趣の小説ではなかったか。
いずれ読んでおきたい。
三上延さんの『ビブリア古書店の事件手帖』
去年の大晦日、書店に行ったら、文庫のコーナーが気になって、ついつい最近の若者が読んでそうな感じの本を数冊まとめ買いした。
今、並行してそれらを読んでいる。
真っ先に終わったのがこの本だ。
私も本が好きなので、古書店というネーミングだけで惹かれてしまうところがある。
学生時代、神田神保町にはよく出かけたものだ。
さて、この本は、神田神保町ではなく、鎌倉にある三代続く小さな古書店を舞台にしたものだ。
しかも店主は病院に入院しながら色々な事件を解決していくというもの。
世に「安楽椅子探偵もの」というジャンルがあったような気がするが、これもその系譜かも知れない。
主人公は自分のことを「俺」と表現する23歳の読書まったくしない男性であるが、気持ちが実にいい若者だ。
この若者の視線を通し、古書店主(女性)が〝探偵〟の役回りを務める。
とても内気で社会との関係がうまく結べないような女性だが、本のことになると、それも古書のことになると俄然人格が変わったように元気になる。
彼女退院したら、一度この古書店を訪ね、お目にかかってゆっくりお話を伺いたいものだと思う。
一冊の文庫本に見事に起承転結が入っている。
小気味良いストーリー作りだなあと思う。
本の雑誌2011年文庫ベスト1らしく、私が購入したのは発売9ヶ月で既に第15版である。
Part2も出ているようなので、是非読んでみようと思う。
2012年のNHK大河ドラマ「平清盛」放送開始
放送発表前から期待していた。
松山ケンイチさんが主演を務めるということで、興味深々だった。
なにせ「デスノート」の「L」の役しか知らなかったので、あの彼が清盛っていうのはちょっとピンと来なかったのだが、それだけにNHKのスタッフ陣が抜擢したことで、余計に相当の力を持った俳優に違いないと思えたのだ。
さて昨日早速第一回の放送を見た。
久しぶりに大河ドラマらしい大河ドラマだ。
面白い。
私たちの世代は、平清盛や足利尊氏や蘇我馬子・入鹿などは「悪者だ」というような刷り込みが知らぬ間になされているような気がするが、必ずしも一方向からではないものの見方も必要ではないか、と思う。
そういう意味で今年の大河は期待大だ。
清盛という人は、琵琶湖を日本海までぶち抜いて、瀬戸内海とをつないだ海上交通路を作るという構想も持っていたようである。
残念ながら実現する前にこの世を去ってしまったが、その構想力のスケールの大きさたるや、清盛か信長か、という感じがする。
そういうエピソードが盛り込まれるかどうかはわからないが、稀有壮大な偉人の夢をしばし楽しみ、少しでもあやかり自分を鼓舞したいものだと思っている。
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高橋政史さんの『必要な知識を15分でインプットできる速読術』
書店にふらりと入って、なんとなく虫が騒いで、自己啓発本のコーナーに足が向いた。
買う予定はなかったにも拘わらず、どうも気になり、平積みでもなく、本の表が向けてあるわけでもなく、書棚の隅の方に普通に差し込んであった本になぜか目が止まった。
やたら長いタイトル。
そして、なんの変哲もない静かな装丁。
なぜこの本を手に取ったのか、いまだにわからないが、中も見ないで買ってしまった。
速読については、フォトリーディングの研修を名古屋まで受講しに行くくらい、そのスキルを高めたいと思っているわりに、なかなか実行することができないできた。(ポール・シーリィ氏の本を買ったのはもう10年も前なのに・・・)
たぶん、仕事で読み物が多く、家に帰ってきてまでものを読むという気力が沸いてこなかったせいかも知れないが、それは言い訳だ。
というわけで、先日から、少しずつ、フォトリーディングに取り掛かっている。
キーポイントは、ぼやっとした目の焦点の合わせ方と、左手でいかにリズミカルにつっかえずにページをめくることができるか、であろうと気づいてきた。
そんな矢先だったからかも知れない。
この本が電磁波のようなものを発して、私を呼び寄せたのだろうか、と思う。
本の中身は、この著者のオリジナルの方法論が色々書かれてある。
しかし、これまでの速読法の本と共通している点がいくつかある。
1.目的を持って取りかかるべし。
2.アウトプットを意識して読むべし。
3.キーワードを拾い上げるようにして、パラパラと検索すべし。
4.紙に書くべし。
5.時間をかけないこと。直感で、心の声に従って、キーワードを拾うのが良い。
6.自分の言葉に置き換えて理解すること。
そんなところであろうか。
この著者の素晴らしいところは、22歳まで野口英世さんの伝記ぐらいしか読んだことがなく、本を読めと言われた時に、最初の1冊を読むのに30日間かかった・・・というところから始まり、速読のために1千万円ぐらいの費用をかけたが、結局仕事の必要に迫られ、3日で60冊の本を読む力がつき、その結晶としてオリジナルでこの本に書かれてあるようなノウハウを編み出した、という点ではなかろうか。
もちろんオリジナルと言っても、それまでに受講した研修で学んだ色々なノウハウが下地にあったからこそ、ということかも知れないが、そういう人のノウハウだから、真剣に取り組めばできそうな気がする。
是非取り入れてみたいと思っている。いい本に出合えた。著者にも感謝したい。
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子どもの成長に必要な「三つの鯛」(塾講師のニュースレターより)
次男の塾からのニュースレター。
毎月一回塾での学習の様子などに関するコメントと同封で送られてくる。
先生のつぶやきなどが色々書かれている。
今月のコラムから。
<人間の心の中には「三匹の鯛」が泳いでいる。
「ほめられたい」「みとめられたい」「何かしてあげたい(役に立ちたい)」
誰かに褒められると、人間はいきいきと能動的になります。
その誰かは、親にかなうものはありません。>
一読して共感するところ多し。
親がわが子を褒めてあげ、認めてあげなくて、一体誰が子どもを認めるのか。
一番愛さなければならないわが子を「だめねえ」「何やってんだ」とさげすんでいて、屹立できる大人になどなれようはずがない。
愛してあげて初めて、彼らは自分に自信が持て、人の役に立とうと思い、自分の考えを持って一人の自立した大人になっていけるはずだ。
実はこれ、社会人でも同じだと思う。
上司は部下から見ると、親と同じである。
部下は皆上司=親の背中、親の一挙手一投足を見、自分への接し方の中から、仕事に対する誇りと自信を持てるのではないだろうか。
コミュニケーションレスは家庭にとっても会社にとっても崩壊をもたらすものだと思う。
上司=親がその救いの手でもあり、元凶にもなりうる。
もっとも、大人の場合は必ずしも親(上司)の愛情がなくても、スネてでも、なんとかやっていける。
これはセルフコーチングの領域かも知れないが、部下に愛情を持って接しない上司の場合(愛情とは甘やかしのことではない、念のため)、部下の立場の人は、自分自身を愛することがとても大切だと思う。
他人がどう評価しようと、今日一日一生懸命やった自分を褒めてやることで、ちょっと心にゆとりができて、人にも目を向けることができるのではなかろうか。
同僚同士までギスギスしては本当に組織はダメになる。
そんなことを塾講師のニュースレターからあれこれ思った。