東京で過ごした大学時代の4年間、遂に実現できなかったことの一つに、東急世田谷線に乗るというのがありました。
ひょんなことから今日偶然下高井戸を訪れ、下高井戸から世田谷線が出ているという事実に出くわしました。さらにうまい具合に1時間半ほどの空き時間ができたので、こりゃあチャンスだとばかりに、学生時代に叶わなかった夢の実現に行って参りました。三十数年前の当時は、いわゆるチンチン電車だったと記憶していますが、今ではすっかり現代風になっていました。終点まで行くという選択肢もありましたが、降りたのは松陰神社前。事前に地図アプリで調べた通り、松陰神社まで歩いて行くと、途中に・・・「松陰本舗」というお店があり、思わず覗いて小冊子を求めました。『松陰先生の詩文』というもので、士気七則やら留魂録やらが所収されています。いい買物になりました。
さて、松陰神社前駅から歩いて5分。件の松陰神社がありました。いわゆる延喜式などに出て来る古来の神社ではないのでどんなのかなあと思っていましたが、結構広い境内でした。来歴を見ると、文久3年にこの地に葬られ、明治15年に神社が築かれたとのこと。維新後かなり早い時期にそういう営みが行われたのだなあと知りました。本殿横には松下村塾を模した建物もありました。これ、山口県の旧松下村の松陰神社にしかないものかと思っていたのでビックリ。本殿では、事業の安定的発展と家族の交通安全を祈りましたが、いや、松陰先生はどちらかというと学問の方かも。しかしお陰様で三十数年来の願いが叶いました。
三十数年ぶりに実現した世田谷線搭乗
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