田中啓文さんの『チュウは忠臣蔵のチュウ』

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はあ、なんともふざけたタイトルだとお思いのあなた。
そうです。ふざけたタイトルです。

忠臣蔵をぐろうしていると思われても仕方ありません。
著者がそう思っているかどうかはわかりませんが。

これまで私が読んだこの人の小説はいずれもハチャハチャSF、でした。
ヨコジュンの系譜とでも言えばいいでしょうか。

実は今回も、この明らかに変なタイトルからして、滑稽本だと思って手に取りました。
疲れをリフレッシュして心地よい眠りと新たな躍動の明日を迎えさえていただく軽ーい読み物としての役割を担ってもらうことを期待してページを繰り始めたのですが・・・。

中身は相当堅固な構成でした。
基本をしっかり押さえ、「ハチャ」ってな瞬間はありつつも「ほげっ」てな展開もありつつも、骨子はぶれない。ちゃんと元の物語に寄り添って進んでゆく。そんな展開でした。
そういう意味では読者をうまく裏切ってくれました。
ものの見事に、田中啓文風オモシロ真面目な忠臣蔵でした。
ところで、「忠臣蔵」ってどういう意味でしょうね?
(一説によると「蔵いっぱいの忠臣」だそうです)

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