角川書店の角川歴彦氏が『クラウド時代とクール革命』という本を書かれた。
20世紀末からのIT化のダイナミックな動きを概観し、この先の予測や今起きている動きなどもレポートされた大変面白い本だった。
その中でもクラウドコンピューティングについては詳しく書かれている。
我が「ニッキン」などという金融業界向けの新聞などにも出ている、このクラウドコンピューティングという言葉。
NTTは10年以上前から「ユビキタスコンピューティング」という概念を提唱してきた。
最近はASPだとかSaaSなどというキーワードもある。
コロコロコロコロと、色んな言葉がコンピュータの周囲を賑わしているが、一体何やねん?ということだが、そろそろ、この「クラウド」という言葉に収斂されつつあるようなので、自分なりに少し勉強して会社のミーティングで紹介した。
以下はその内容抜粋。(前掲書からの抜粋ではありません)
Cloud computing(クラウドコンピューティング)とは、インターネットで接続された外部(cloud=雲の中)のITシステムを用いること。コンセントから電気が供給されたり、水道の蛇口をひねれば水を使うことができるように、インターネットに接続するとアプリケーションソフトやファイルサーバーなどのサービスが提供されるというもの。
つまり、パソコンは只の「電気箱」で、インターネットにつなぐことで、たとえばエクセルの最新バージョンや、弥生会計などのソフトの最新バージョンが利用でき、データもインターネット上のサーバに保管され、いつでもどこからでも取り出せ、更新していける、というものだ。
(米Google エリック・シュミットCEOによる2006 年8月の発言から生まれた概念)
自前でシステムを持たなくて良いので、使えるまでの時間が短くて済み、価格は安く規模も自由に変えられる。
ただし、他人にシステムを委ねているため、信頼性に関する懸念、システム障害のリスクなど色々な不安要素はある。また、ITが全くわからない人にとっては相変わらず敷居が高い。
将来性としては、多くの情報システムがクラウドに乗り換えていくと予想されている。
①情報処理推進機構「クラウドコンピューティング社会の基盤に関する研究会報告」(2010年3月)より
サービス導入企業の割合:大企業で8%、中小・中堅企業で10%
クラウドコンピュータが今後進んでいくだろうと見ている企業は50%以上
②IDC Japan「国内クラウド・サービス市場領域に関するレポート」(2010年04月12日)より
市場は2009~2014年に年間平均成長率35.6%で急拡大し4.6倍の規模に
2009年の市場規模312億円が、2014年には1,432億円に達する
利用目的は「既存システムのコスト削減」
このサービスを実際に利用しようとすると、たとえば、経済産業省が提供している「J-SaaS」というインターネット上のサービスがある。http://www.j-saas.jp/
月3000円そこそこで利用できるものもある。
試してみてうまくいかなければやめればいい。
そんなこともできるのがクラウドの魅力かも知れない。
是非中小企業の皆様に利用していただきたいものだ。
しかし最低パソコンが使えるというレベルは必要だろうなあ。
クラウドコンピューティング!!
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