初めてケチャを聞いたのは、大学生の時。
毎週土曜日の朝6時から、FM放送で「世界の民族音楽」という番組をやっていた。
司会はかの小泉文夫さんである。
東京芸大の教授をなさっていた。
随分若くして亡くなってしまったのだが、この人の語り、薀蓄、人を見る暖かなまなざし、全ての人間の文化を抱擁するような大らかさ、どれもが大変好きだった。
で、ある日の番組で「芸能山城組」のケチャをやっていた。
いや、ほんまのバリ島のものだったのかも知れない。
それ以来、実物を見たことはなかったものの、あの、独特の「チャッチャッチャッ」という合唱が耳に残り、面白そうな芸能だなあと思っていた。
それから6~7年。
新婚旅行の先がバリ島だった。
当然ケチャを見るオプショナルツアーに参加して、夜の公園でケチャの講演を見た。
実際の演劇はやはり凄い。
ケチャ以外にもいくつかの芝居やガムランの演奏を見た。
バリは音楽と芝居の宝庫だと思った。
新婚旅行で買ってきたケチャのカセットテープを、知人に頼んでCDに焼いてもらった。
それをCDプレイヤーで久しぶりに聞いた。
25年前のカセットテープからのデジタル処理であるが、音質は全然悪くない。
楽しく聞いた。
そして血がたぎってきた。
またバリ島に行きたくなった。(美術館、海、ドリアン、マンゴスチン、バティック・・・いいなあ)
久しぶりにケチャを聞いたらワクワクしてきたぞ
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