中国四千年の秘術「吸玉」

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 4月26日は、魚津しんきろうマラソンである。
 とりあえず初めての参加なので、5キロメートルという「マラソン」の名にはあまりふさわしくないコースを選ばせてもらった。(55歳までにはハーフを走れるように徐々に高めていきたい)
 昨年出場しようと思い立ち、一昨年の暮れからジムに通い始めたが、月に一回通ってグループエクソサイズをちょこっとやって息切れするのが関の山、しかも仕事も忙しく、とても休日がある状態ではなかったため、昨年は断念。
 今年も暇はわけではないが、ともかく滑り込みセーフで申込をした。
 というわけで、ジムで走る機会があるのは相変わらず一月に一回である。
 今日も一ヶ月ぶりに行って来た。
 少しまじめにやらねば、と思い、ランニングマシンの使用制限時間30分を目いっぱい使わせてもらった。
 中学生の頃に、部活で「2.5キロ」というトレーニングメニューがあった。
 学校の周り約2.5キロメートルを走るものである。
 虚弱体質・運動音痴の私にとっては過酷なメニューでありいつもビリだったし、大変だった。
 今日は走りながらそれを思い出した。
 2キロぐらいのところまでがきつかった。
 2.5キロを過ぎた。
 あ、意外に楽に走れるものだなと思った。
 あまり色んなことを考えずに、8.5というペースで一貫して走ったのが良かったのか。
 今までは、ペースを早くしたり、遅くしたり、自分のペースがわからないものだから、機材をあれこれいじってやっており、3キロメートルが最高だった。
 今日は、テクテク走るという感じでペースを守って走り続けたところ、制限時間の30分で、4キロメートルまで走りぬいた。
 時間の許しさえあれば、5キロは行けたのではないかという感触がつかめた。
 当日までの間にもう一回ぐらい練習に行けるだろう。
 さて今日の午後は、中国マッサージに行って来た。
 日頃の疲れを癒すのが目的だが、今日はジョギングの疲労回復の意味もあった。
 待合中に壁のメニューを見ていて、久しぶりに「吸玉」をやってもらいたいなと思った。
 時間を聞いたら、私の後はすぐには入っていないので、OKだということだった。
 「吸玉(すいたま、と呼ぶようだ)」は、握りこぶしぐらいの大きさのガラス玉(たこつぼのような形で一方のみ穴が空いている)を患部に吸い付けて、体の中の毒素を吸い出す施術である。
 中国四千年の秘術であろうか。
 うつ伏せに寝て、背中に油らしきものを塗り、その上を「吸玉」を滑らせつつ、悪いところを探し出す。
 探し出した悪いところに、十数個の「吸玉」を次々に付けて行く。
 火を使っているようなのだが、うつ伏せに寝ているため、どんな準備作業がなされているのかよくわからない。
 そういうよくわからないところも、いかにも中国四千年の秘術である(単に見えないだけだが)。
 吸い終ったら、その跡は直径5センチぐらいの丸い跡がつく。色は紫色である。
 病の度合いが強いほど、色は濃くなるようである。
 但し、自分には見えない。背中だから。
 そして、気孔がすっかり開いているので、湯船には入らない方がいいということである。風呂の中の微細なばい菌が開いた気孔から入る危険があるからだという。
 そういうところも中国四千年らしく面白い。
 今日は、首と背中が一番ひどかったらしい。
 特に首は、帰ってきて子どもに見てもらったら、見るもすさまじいことになっていたようだ。
 確かに、ここのところ神経を病むような仕事が多く、首も凝っていた。
 1、2日するとだいぶ楽になる。
 終わって外へ出たら、目もすっきり見えるようになっていた。
 いい施術だと思う。
 と満足感に浸っていたら、帰ってきた妻から「走って疲れて、お金かけてマッサージ受けるなんて、ばっかじゃないの」と笑われた。
 しかし、こういういいところは当分人には教えられないなあ。

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