ドラッカーの遺言

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 魚津私立図書館で『ドラッカーの遺言』(講談社)という本を借りて読んでいる。
 中に「スーパー経営者は恥ずべき存在」という一節がある。
 お金持ちの代表とも言うべきJ.P.モルガンというモルガン財閥の創始者が「トップの人間が一般社員の20倍を超える給料を得るようであれば、それは誤った経営である」として、そういう会社にはモルガン氏は投資をしなかった、という話が紹介されている。
 スーパー経営者が得る高額な報酬ほど恥ずべきものはない、と断じている。
 最近のアメリカでのビッグスリーや金融機関の経営層の巨額ボーナス騒ぎを考えると、モルガンやドラッカーの警告が活かされていないと感じるとともに、巨大金融機関の祖であるモルガンがそういう発言をしていることが意外だった。
 ドラッカーはさらに、リーダーを待望してはいけない、リーダーの登場を恐れよ、カリスマは唾棄すべき存在だ、など、みんなもっと勉強して知識を蓄え、たゆまざる変化に対応していきなさい、そうすればリーダーなどに頼らず自分で判断できる、というようなことを書いておられる。
 また経営の本質とは「どんな長所を活かし、何をすることで、どれだけの成果を挙げるのか?」であると語っている。
 その他その他、まことに示唆に富む本である。
 世界一の見識だと思う。亡くなってしまったのは残念だが、この人の考えや提案からはまだまだ学ぶことは多い。

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奇しき因縁~人の人生ってものは・・・~

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 なぜだか、前の職場のある飲み会に誘われ、恥ずかしげもなく出かけて行った。
 個人的には時々飲んだりしているのだが、今日の飲み会はその担当チームのかなり公式的な「打ち上げ」であり、私などが本来顔を出すべき会ではないので、2次会から参加させていただいた。
 実際には、1次会も2次会もなく、同じ場所でずっとやっておられたので、1次会に参加したのとなんら変わりはなかったのだが。
 さてその席に、営業部長がおられた。
 私とは人事異動の入れ違いとなった方なので、引継ぎにお越しになった時に一度お目にかかったぐらいで、どんな方か全く知らない間柄だったのだが、その部長氏、なんと、私の大阪での出向時代の同僚のKさんと同期だということで、部長氏がこちらに異動される時に、K氏から「富山に○○(私)がいるからヨロシク」なんてメールをもらっていたらしい。
 いやあ、世間って狭いものだ。
 と思う。
 そのK氏。同志社大学の落研出身で、先輩には、「トリック」や「サラリーマンNEO」その他、舞台、テレビなどで大活躍中の生瀬勝久氏がいるんですよ、というような思い出話をした。
 会が終わってからK氏に電話したのは自然の流れだった。
 大阪の兎ヶ野にいるらしい。
 元気そうで何よりだった。
 そんな感じで、本来私などが参加すべきではない会に、当たり前そうな顔をして出させていただき、9ヶ月前まで一緒に仕事をしていた人たちとごく当たり前そうに話をさせていただく・・・。
 もっとも、私自身、その会社のOB会には入ったので、今後その職場仲間も、やがてOBになられた際は、そのOB会でお互い顔を合わせて昔話などするのだろうけど、まだお互い社会の現役でありながら、ある者は会社を去り、他の人たちはその会社に残って一生懸命に頑張って日本の電気通信基盤を支えている、というように道が分かれていってしまっている。
 でも、距離的にはすぐ近くで、それぞれの仕事をしている。
 でも、まったく別の人生、別の社会人になっている。
 たまに会えば、それはそれで会話になっている。
 人間の人生って珍妙なものだなあとつくづく思った。
 そして、感謝、である。
 ありがとうございます。

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