2024年NHK大河ドラマ「光る君へ」に関連して

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戦国時代や幕末の登場人物は大体相場が決まっていて、どの役者さんが誰を演じているかを理解すれば、そうそう混乱はしないのですが、今年の大河ドラマはあまりなじみのない平安中期。もちろん藤原道長や頼道、紫式部や清少納言・・・辺りまでは中学校で習うので心当たりのある名前ですが、道長の父親となった途端に「は?」となり、道長が三男で、上に二人の兄がいたなどと言われてもさらに「は?」となってしまっているのが今年の悩みです。

そこで以前購入した日本史年表の系図に当たって、登場人物の関係を洗っては今年の大河ドラマを見るようにしています。

まず主人公コンビの道長と紫式部。藤原家は枝分かれが沢山で探すのが大変でしたが、なんとか見つけました。道長と紫式部は6代前は同じ祖先の「冬嗣」だということろまで確認できました(この年表の系図の記載が真実ならばですが)。この写真には写っていませんが、左の上の方に冬嗣の名前があります。

秋山竜次さん演じる藤原実資は、この系図を見る限りでは段田安則さん演じる藤原兼家のいとこの子に当るようです。ということは、藤原道長にとっては、またいとこという間柄になりましょうか。wikipediaによると「藤原道長が権勢を振るった時代に筋を通した態度を貫き、権貴に阿らぬ人」とのことで、道長存命時から右大臣になり、道長死去の1027年以後も右大臣を勤め、亡くなる1046年までその地位にあったようです。享年90歳。この人が主人公ではないのでドラマはそこまではやらないでしょうけど。
それにしても段田安則さん、いい味だしてます。

何週目だったか忘れましたが、新たに、藤原公任と藤原斉信(ただのぶ、と読むようです)と藤原行成という次代を担う若手公卿たちが登場しました。いきなりなのでまたまたwikiで親、祖父、などと辿ってまた下るということを繰り返し、三人を発見。公任は道長からするとまたいとこ、斉信はいとこ、行成はいとこの子、どれも藤原冬嗣の系統で、間柄も近い人々のようでした。ロバート秋山竜次さんのやってる藤原実資もまたいとこのようですので、近侍していた兼家の子の道兼(段田安則さんちの次男にして道長の兄貴)も、またいとこの間柄、にもかかわらず天皇への近さ遠さで階級差が生じていたということでしょうか。ちなみに左大臣源源信の子孫には佐々木道誉や黒田如水が出て来るようです。

さらに、ここの所権勢を振るっている、花山天皇の側近の藤原義懐(よしちか)。この人は兼家さんの長兄の伊尹の五男らしく、上の系図には出ていませんが、やはり道長のいとこという間柄になります。これまで名前が出るごとに「よしちかごときが!(怒)」というような言い方をされています。また花山天皇が「くびったけ」になってるという忯子(よしこ)さんは、道長のいとこの妹、ということでこの奥様も道長のいとこということになりますが、夭逝されたようです。そのせいか、花山天皇は、わずか2年で退位あそばして出家されるみたいです。その後、いよいよ我らが兼家さんがじい様として新天皇の後見役を務め、権勢を振るわれたのでしょうけど、四年であっさり鬼籍に入ってしまわれるようです。
さて、友人からの情報で、佐々木蔵之介さん演じる藤原宣孝が紫式部と結婚するとのことで、系図を確認しました。共通の先祖の良門という人からみて、紫式部は5代目、宣孝も5代目。だいぶん離れて見えますが、Wikipediaによると、二人はまたいとことのこと。系図に現れていない曾祖母が共通の近い人みたいです。
・結婚3年後の1001年、夫の宣孝死去
・1005年、安倍晴明死去
・1016年(又は1019年以降)紫式部死去、但し、今回の時代考証をしている倉本一宏さんの説では、1020年代半ば頃まで存命だったのではないかとのこと。
・1027年、道長死去
さてこの物語ではどこまで描かれるのでしょうか。
なお、橋爪淳さん演じる関白頼忠も、段田安則さん演じる右大臣兼家からすると、いとこ、の間柄のようです。

偶然書庫で古い岩波新書の北山茂夫氏著『藤原道長』を発見し中を紐解くと、紫式部と道長の最初の奥さんになった源雅信の娘の倫子さまの関係が出ていました。5代遡ると共通のご先祖藤原良門という人に行き当たるようです。「またいとこの孫」同志という関係のようです。お互い赤の他人だったかのような顔をしていますが。
この岩波新書は良書だと思います。著者の個人的な思い入れも相当入っているようですが、道長が政権を担うかなり前から説き起こしてあり、大河ドラマで描かれているまさに同時代が詳しくわかりやすく書いてあります。

「鎌倉殿の13人」に鳥羽上皇の側近として出ていた慈円僧正という方がおられ、この方も藤原一族なのですが、この方の書いた『愚管抄』という本に最近はまっています。というのも、この本の中に、200年ほど前に当たる道長時代の前後を含めた事柄がとても沢山詳しく書いてあるからです。

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2024年NHK大河ドラマ「光る君へ」に関連して」への5件のフィードバック

  1. おはようございます。先日はご返答ありがとうございました。浜田です。光る君へは最初のうちは中陳さんがおっしゃる通り登場人物について訳がわからなかったのですが、我慢してみていたら少しずつ理解できるようになってきました。さすがに系図までは調べていませんがこれからますます期待できそうです。ところでこの連休中はどこか旅にでも出かけられるのしょうか。引き続きよろしくお願いいたします。

    • 浜田様
      コメントありがとうございます。
      あの時代に関する人間関係は全くわかりませんので、系図とにらめっこしながらなんとか把握しようと努めております。今後の展開も楽しみにしています。
      連休は主に自宅作業を予定しています。
      ではまたよろしくお願い致します。

      • おはようございます。早速のご返信ありがとうございます。私も連休は出掛けずに過ごそうと思っています。それではブログの更新を楽しみにしております。

  2. ありがとうございます。連休後半は好天のようですので、良いお休みとなりますように。

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