先日、早朝からの仕事に備え、同じ県内ではありましたが、高岡市に前入りしました。かねてより友人が経営している「民家ホテル」に関心があり、泊めさせていただきました。「民家ホテル 金ノ三寸(かねのさんずん、と読みます)」は、京の町屋のような建物が二棟あり、それぞれ、最大で8人まで泊れる大きい建物と4人が上限の中くらいの建物が並んでいます。
私は向かって右側の4人用の方を予約し泊めさせていただきました。建物は2階建てで、すっかりリノベーションされており、京の町屋のような風情がありました。デザイナーのセンスの高さがうかがい知れます。
「金ノ三寸」というネーミングは、実は鋳型の「鋳」を崩したものらしく、この辺りは金屋町といって、江戸開幕の頃にこの地を治めていた前田家が7人の鋳物師を招き高岡を銅器などを含む鋳物の町にした中心的な場所だったようで、今も多くの鋳物師や鋳物の前後の工程を担う様々な技能士の方々がいらっしゃるとのことです。彼らの技術は、奈良・法隆寺の国宝・釈迦三尊像の再現や奈良・薬師寺の国宝・東塔相輪構成金具の修復など、国の大事な宝を維持・復元することなどに大きな貢献をしているそうです。1000年以上も前の宝物を復元するためには、構成部品を一つひとつ丁寧に点検していかなければならず、ばらす作業も当然必要なのだろうと思います。鋳の文字をばらしたのも、そういう古きをたずねて新しきを知るという心意気なのかも知れないなあと勝手に想像しつつゆるやかな時間をすごさせていただきました。https://kanenosanzun.jp/
夕食後は、これまた友人が経営している末広町のバー「flower bar hanakotobar」で一杯。高岡駅を背に市電通り沿いにあるお店です。オープンから一年が経過し、マスターも元気な様子で接客してくれました。バーボンの後は、食用花の乗った美味しいカクテルも振舞ってもらいました。有難いことでした。https://hanakotobar.studio.site/
初めて中陣氏のブログを読ませてもらいました。
高岡の古い街並みにあるホテルには興味がありました。伝統ある職人技術は是非とも継承していきたいもの。それを愛でる器なり、育てる環境も必要かと。自家用車ではなく、電車に徒歩で訪れてみたいところです。
今後も情報発信を楽しみにしています。
コメントありがとうございます。あの界隈は昼間歩くとさらに良い風情がありますが、この日は夜で、軒先に風鈴がつけられている一般のご家庭もあって、少しの風でも涼やかな音色がとても耳に心地良い感じでした。メインストリートからちょっと横に入っただけなのですが、タイムスリップしたような街並みになっていて、伝統工芸の体験ができるような工房もあってゆっくり過ごされると良いと思います。