経営支援の場面では、個人の方の創業からある程度の規模の企業の経営改善や今後の成長課題に関するこtなど、様々な悩みや課題に直面します。この本は、社長のリーダーシップで成長してきた企業が、さらに大きくなろうとした場合に直面する「組織力」について書かれたものです。
極端な言い方になるかも知れませんが、社長が全社員を見ることができ、全社員と気持ちを通わせる規模であれば発生しなかったような問題が、一定人数を超えると発生してしまうということがあります。昔はこんなことに頭を悩ます必要はなかったんだけどなあという声を時々聞きます。専門用語で言えば「スパン・オブ・コントロール」ということと関係しているのかも知れません。
さて、そういった事象は、見方を変えれば成長痛のようなものかも知れません。それを克服するためには社長がいなくてもちゃんと仕事が回るように仕組みを整えていくというプロセスであり、この本にはそのような手順が書いてあります。
1stステップは「理念の浸透」、2ndステップは「中期経営計画の共有」、3rdステップは「HRMの仕組み構築」とあります。このプロセスを順に踏んでいくことで、中間管理者が育ち、個々の従業員の成長ももたらすことができ、組織が大きくなっても基盤がしっかりした状態で仕事をし続けられるというものです。
現在取り組んでいる伴走支援の仕事においても、活用できそうなヒントをいただきました。