先日久しぶりに大阪に行ってきました。
10年以上前NTTラーニングシステムズという会社に出向していた際お世話になった、あるコンサルタントの方からお声をかけていただいたのがきっかけでした。
仕事の内容はNTTグループ企業の営業担当者向け研修において、サブ講師(サブサブ講師かな)を務めるもので、ロールプレイイングやグループディスカッションのお手伝いをするものです。
通信業界を離れて9年以上経ちますが、NTTグループが顧客企業に提供するサービスの根本は変わっておらず、受講者の方々が話しておられる言葉が理解できたのがまず嬉しかったです。もちろん事前にサービスメニューの知識をネットで調べて仕込んでは行ったものの、10年ひと昔と言いますから、話についていけない恐れも十分にありました。言葉が理解できるかどうかはその後の会話に入り込めるかどうかという極めて大事な入口でしたので、ここで一安心。
研修の詳しい中身は書けませんが、ある営業の技法を学んで、練習するというものです。この技法は20年ほど前に私も学んだもので、その後も折に触れ活用したり紹介したりしてきたので、違和感なく参加できました。
技法と並行して受講者の方々に深く学んでいただいたことは、お客様の課題をしっかり把握するということだったように思います。
お客様の話を聞いている際に、こちらが仮説を持って尋ねたことが必ずしもお客様が問題だと捉えているわけではなく、尋ねたことにはさらっと答えられて他の話題に移ったり、お客様自ら別の話題を出されたりすることも往々にしてあります。
その場合、お客様が自ら語っていることに焦点を当て(営業担当が立てた仮説にこだわらず)、仮にそれが真の問題でなかったとしても一旦はよく話を聴き、さらに表層的な話で終わらずに深堀することで課題をより具体化させること(できれば目で見て共有するのが理想)が大事だと思います。もちろんお客様が語っていることが真に危険な問題ではなく、他により重要な危険が迫っている(と営業担当が思う)場合は、例示などをして気付いてもらうよう示唆してみることも大切です。
課題は必ずしも一つではない。むしろ複数存在していることが結構あります。それらをなるべく具体的に(ビジュアルで)双方が認識できるようにして、それが自然体で進んだ場合の影響を、数値や従業員の心理面などを考えながら、着手すべきものの優先度や重要度をお客様と擦り合わせる。・・・とここまで書いてきて、これは営業だけではなく経営相談やコンサルでも同じだなあと、今自分がさせていただいている仕事との共通点があることに気付きました。
私には、24年間お世話になったNTTの社員さんたちに、人材育成やコミュニケーションレベル向上のお手伝いをしたいという夢があります。今回の仕事はその大切な第一歩であり自分の知見が通用するかどうかの試金石でもあると考えて参加させていただきました。プログラムやメイン講師が素晴らしかったこともあり、思った以上にすんなりと入り込めたような気がします。ありがとうございました。