赤羽雄二という人の『早さは全てを解決する』という本があります。
若いビジネスパーソンにはビジネス社会で生き抜いていくための基本動作の教則本として、是非読んで頂きたい本の一つです。
仕事を速くする、効率良く行う、ということはビジネスの世界に身を置いている者にとってはとても重要なスキルです。
そのためにシャチハタができたり、ファクリミリがあったりワープロがあったりパソコンがあったりと、便利ツールがどんどん仕事場に登場してきました。
しかしどんなに道具が揃っても、それらを使いこなさなくては折角の機能も台無し。仕事の仕方と道具の使い方、さらには人との接し方、この3つをうまくやりこなして初めて仕事以前の基礎的なビジネススキルがあると言えるでしょう。
仕事の能力は当然日々磨いていかなければなりませんが、ベーシックなものもそれと並行して強化していかなければ、対競合という観点で組織的に遅れを取ってしまう致命的なことになりかねないと私は考えています。
そういう意味で、この本は、フォロワー企業、ニッチ企業の若手社員の皆さんには、リーダー企業に追いつき追い越すために、是非とも学んでいただきたい基本動作の供促本だと思っています。
内容に少し触れましょう。
日本のホワイトカラーの生産性が低い三大要因。
1.自分で決定し、推進し切れない多くの経営者や部門長の存在。
2.部門内外の調整に次ぐ調整。
3.それに伴う膨大かつ過剰な書類作成。
このうち「1」は個人レベルで解決することは困難です。
そこで赤羽氏は「2」と「3」を個人で解決できるようにと処方箋を提示してくれています。
ここでは仕事のスピードを上げる原則という要素に限って紹介しておきましょう。
①上司に全体像を確認する(絵、イメージ、コメントなどを活用して)。
②丁寧にやり過ぎない。ポイントを絞って重点化。
③仕事の成功イメージ、到達イメージを明確にして事に当たる。
④日常から親切かつ丁寧なストローク出しが、いざという時に自分への好リターンにつながる(日頃から人間関係、周囲への対応に留意して、という意味です)。
⑤日頃からどうやって早くするか工夫に心掛ける(例えばよく作る書類のフォーマットをPCの中に格納しておくとか)。
⑥仕事の前倒しを行う、不要不急の仕事を切る、人に頼む、わからなければ聞く、恥は一時のこと。
⑦一歩又はせめて半歩先んじる。
⑧二度手間は全力で避ける。そのために段取りを考えて事に当たる。
などなど、全体が仕事効率化カタログみたいな本なので、参考になる箇所はまだまだたっくさんあるのですが、全部書くわけにはいかないのでこの辺にしておきます。
なお私がこの本を読んで取り入れたことの一部を最後に列挙しておきます。
①DVD「アリーMY LOVE」を購入(ヒアリング力向上目的)。
②メールソフトの入替。
③ショートカットキー多様のため日経トレンディ6月号の講読。
④googleアラートの利用。
是非ご一読を。