ロンダ・バーンさんの『ザ・パワー』

LinkedIn にシェア
Pocket

 数日前、ロンダ・バーンさんの『ザ・パワー』という本を購入した。
 父の部屋を改修させてもらい、私の仕事部屋にさせてもらったのだが、家具類の移転などが終わったのを記念しての、第1号の書籍購入である。
 改修した部屋は主に仕事や思索や読書などに使うので、「思考と創造の基地」と位置づけている。
 完成したこと自体が大変な僥倖であり、父はじめ家族のみんなや工事に携わって下さった方々、本や机などに対しても、ありがたいことだと感謝している。
 さて書籍の中身だが、人が接する色々な出来事は、全てその人が引き寄せている、という話がベースにある。
 これはすでに前著『ザ・シークレット』で十分に語られていることである。
 ではその引き寄せについて、何がそれをもたらしているか。
 良いことも悪いことも、全ては「愛」の力がその根源にあるという。
 良いことが起これば、愛のパワーがしっかり作用したことであるし、悪いことが起これば愛のパワーが欠如していたということらしい。

 良いことを求めるなら、良いことを望み、良いことを自分にも他人にも与えなさい、という。
 心の底から望むこと。
 嫌なことから離れようとすると、離れようという意識が嫌なことをずっと引き寄せ続けるので、良いことに意識を集中させるのが良い。
 楽しいこと、愛すべきもの、自分が気分が良くなることに思いを集中させる。
 これが人生好循環の秘訣だという。
 ただ、〝引き寄せ〟系の本を読んでいつも思うことだが、では、戦争や事故や天災や食中毒に遭遇して命を落としてしまった人たちも、同じようにそれ(災難)を望んで引き寄せてしまったのか、という疑問が沸いてくる。ある人曰く「そのとおり、それもその人が引き寄せた結果なのだよ」と言う。しかし何千、何万人もの人たちがいちどきに襲われる災害までもが彼らが一斉に望んだことだというのは納得できない。
 そういう疑問が解消できたわけではないが、生きて、生き続けている現時点の私としては、この先どう生きていくかというのが大切であり、そのことに焦点を絞って色々な物事に接していくしかないと思うので、疑問にこだわり過ぎず、かといって忘れてしまうわけでもなく、読み進み、取り組んでいこうと思う。
 大切なことは、自分を愛し、自分の周りの心地よいことを愛し、他人の成功に共感してそれを愛し・・・とやっていると、宇宙のパワーが自分のそういう思いに共鳴して願いが叶う、という。
 これまでの歴史で、偉人たちはそういう仕組みがわかっていたようだ。
 数々の事例や箴言が紹介されている。
 欧米の歴史上の人物はもとより、釈迦や孔子や老子まで出てくる。
 そういえば、我が日本にもこういう話がある。
 「私の名は、悪しきことにも一言、善きことにも一言、言い放つ神、葛城の一言主の大神であるぞ」
 という葛城の一言主の神。
 悪しきことも一言、善きことも一言・・・これが「愛」ということではなかろうか。
 もちろん雄略天皇の時代に「愛」という単語はなかったかも知れないので、具体的にどう「一言」で言ったのかはわからないが、ロンダ・バーンさんの「良いことも悪いことも愛の力」という語りとつながっているような気がする。
 「人生の贈り物の一つとして、あなたは色々な種類の人々に出会います。そしてあなたは自分が好きな人を選び、好きではない人を避けることができます。(P227)」という下りがあった。
 これは目から鱗であった。
 嫌な人との出会いも「人生の贈り物」なのだという捉え方。
 しかもそういう種類の人(その人も含め)とは、嫌なら避ければ良い、という選択肢があるということ。
 もちろん嫌だから明日から会わなくて済むかというと、そう簡単なわけにはいかない。
 しかし、心にその人に対するこだわりを持っていなければ、早晩その人との関わりは徐々に薄れていく、という経験を私自身もしたことがある。
 嫌な人との接触も、選択するための「贈り物」と捉えれば、大概のことは肯定的に対応できる。
 いいことを教わった。
 さて、これも『ザ・シークレット』はじめ色々な書物で語られていることだが、想像が創造につながるためのプロセスについての下り。
 1.想像する:欲しいものが手に入り、やりたいことが実現できているところを想像する
 2.感じる:想像したものに対して愛を感じる
 3.受け取る:愛の力が自分に望みのものを与えてくれるのを受け取り、届いたら心の底から感謝する
 大切なことは、感謝と愛と信念である。

LinkedIn にシェア
Pocket

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です