エックハルト・トール氏の『超シンプルなさとり方』

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 ドイツ人のエックハルト・トール氏。
 見た目はやや優男だが、決してナンパ師ではなく、ちょっと不思議な人物だ。
(って言うか、顔見たことあったっけ?)
 この人物のことを聞いたのは、曹洞宗真国寺ご住職のN師からである。
 まだそれほど知られてはいないが、これから出てくる人だよ。
 と教えられた。
 調べてみると、「the Power of NOW」などという講演の音声などを聞くことができる。
 <今に生きる>という主張だ。
 <今に生きる>とは、過去を引きずって今の自分を左右されてもしょうがないだろう、未来に期待しても今ちゃんとやんなきゃ何にもならないだろう、というような生き方のようだ。
 ちょっと私ごときが書くと、なんだか安直になってしまってこの人の本当の趣旨をうまく伝えられないが、要は自分の本質は、過去や未来という、現実には存在していないものに引きずられて、本当の自分を見失わないように、とか、実は本当の自分は過去や未来ではなく、今この瞬間にしか存在していない、とか、この瞬間は永遠にこの瞬間であり続ける、とか、この瞬間というのは自分の呼吸している今を見つめるとわかってくる、とか、自分の本質は大いなる永遠なる存在と根底でつながっている(潜在意識が宇宙意識とつながっている)、それは神と呼ばれたり仏と呼ばれたり宇宙と呼ばれたりする存在だ、とか、そんなようなことだ。
 ここで大事なことは「呼吸」というキーワードである。
 また出てきた。
 先日読んだ別の本にも「呼吸」をゆっくりするといいということが書いてあった。
 吐く息を45秒ぐらいかけてできるようになると、山岡鉄舟のように何物にも動じることがなくなる、というようなことも。
 漢の張良なども、劉邦が国家を統一した後は、功臣ねたまれて斬殺、というようなことを避け、隠遁して呼吸の研究を(今で言う太極拳のようなことを)していたようであるし・・・。
 呼吸は大切だ。自分を見つめるというのは、自分の呼吸と一体化するというようなことなのかも知れない。
 というようなことを感じつつ、それ以外にも色々なことが書いてある本だ。
 後半は少し難解だった。
 五次元文庫っていうことなので、余計引いてしまうかも知れないが。
 いい本はいい。

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