士は己れを知るもののために死す、と言う

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 愛用の折り畳み傘がなくなった。
 と思っていたら、いつも持ち歩いているカバンの中の、違う場所に入っていた。
 一日やきもきしていたが、あって良かった。
 ほっとしている。
 今日は今行っている会社で、ある仕事に関する事務処理要領(業務処理のフローチャート)について説明した。
 この業界に入ってまだ1年半の私ごときにやらせていただくような仕事ではないのだが、仰せであったので謹んで実施させていただいた。
 もちろん私が作った穴だらけの業務フローは、ベテランの人に事前に校閲&修正アドバイスをいただいて2日ほどで“念入りに”修正したのだが。
 実務を知らない人間が、ベテランの管理者や職場リーダーの方々130人を前に喋ったのだから、大胆不敵というか無謀というか、上の人も恐いもの知らずというか・・・。
 とは思うが、ま、いいじゃないか。
 実際の運用はこれからだし、まずい点があればどんどん修正していけばいいのだから。
 ともかく、そういう次第で懐の深い(良く言えば)会社にご縁があって良かったなと思う。
 ところで、今日、その会社のNo2の方が冒頭挨拶をされたのだが、その中で、今回非常にタイトなスケジュールでこなしたこの中途半端な仕事に対して、我々資料作成班への心からのねぎらいの言葉があった。
 大勢の管理者の前でそういうふうに言っていただいて、こんな詰めの甘い穴だらけの仕事でいいんだろうか、と不安を抱えながら、でも必死でやったこの数週間の仕事が報われた、と感じ、涙が出そうになった。
 士は己れを知るもののために死す、という。
 長らくそんな感覚を持ったことはなかった。
 たぶん、最初の上司の時以来ではないか。
 してみると25年ぶりということになろうか。
 この上司のためなら死ねる、かも知れない、と思った。
 今日はいい日だった。
 明日も頑張ろう。

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