昨日、会社内の同じ大学出身者の集まりがあった。
そこで、つい先ごろまで監査役を勤めておられた方が易経のお話をされた。
曰く。
天行(てんこう)は健なり。
君子、もって自強して息(や)まず。
意味は、
天の運行というものはすこやかなものである。その中にあって君子は身を慎まなければならない。
というようなことだそうである。
満つればやがて欠ける、という。
運気が強く何をやっても許されるというような驕り高ぶった気持ちになっては行けない。
確かに時機が到来したときは、前進しても咎を免れるようであり、行けるところまでどんどん進むがよろしかろう。
しかし、そうであっても驕り高ぶりはいけない。
身を謹んで、静かに省察する時間を持たねばならない。
それが心身を健やかに保つ秘訣であるぞよ・・・。
そんなようなことを仰りたかったのであろうか。
会社の大先輩にこのような、中国古典のお話をされる方がいらっしゃるとは思いもよらなかった。
正直言って大変驚いた。
もう少しこの方と早くお目にかかっておれば、さらに薫陶をいただけただろうに、と残念な気持ちだが、今からでも遅くはない。
機会を作って、是非これからも色々教わろうと思う。
目から鱗、のひと時であった。