昨年暮にNHKテレビで「名曲探偵アマデウス」とかいう番組をやっていた。
てっきりモーツァルトを探偵に仕立てて何か中世ヨーロッパの事件を絡めるようなドラマかと思って、一回だけだったが録画しておいた。
モーツァルトではなく、筧利夫氏が「天出臼夫」(アマデウス オ)という名の探偵役であった。
ま、それはいいのだが、その回はドヴォルザークの偉大なるシンフォニー「新世界より」であった。
高校2年の時だったか、FMラジオで偶然聞いたのが最初だった。
カール・ベームというドイツ人が指揮するウィーン・フィルの演奏だったように思う。
ベームという人は、モーツァルトを振らせたら当代随一と言われていた人だった。
その時の演奏はモーツァルトではなく、ドヴォルザークであったわけだが、そんなことを知らない私にとっては、それが初めて大感動したクラシックであり、交響曲というものはすごいものだなあと思ったものだ。
就職してからバロックなども聞いたが、ダイナミック、人の魂を震わすという点で「新世界より」以上にすさまじい曲は聴いたことがない。
久しぶりに、録画したそのテレビで第4楽章を全部聞いたが、相変わらず大きな曲であった。
感涙。