富山県滑川市のちょっと高台のところに「東福寺野倶楽部」というこじゃれたレストラン兼焼物屋さんがある。
休日はいつ行っても奥さん方やカップル連れで一杯だ。
今日は穴の谷の霊水汲みに行った帰りに、かみさんと久しぶりに行ってみた。
ようやく一組分の席が空いていて座ることができた。
食事のときの敷物が、一枚の紙である。
そこにはこの先の営業日やサンセット時間、店から見える立山連峰の山々の名前、近隣の地図などが書いてある。
私の敷物には近隣の地図が描いてあった。
東の方に「パン工房 とある」と書いてあった。
すぐそばに神社のマークがある。
「パン工房 とある」・・・なんだろな?とかみさんと喋っていて、どんな「パン工房」なんだろう、ちょっと行ってみようか、ということになり、食後、その場所を探してみることにした。
たぶん、そのパン屋さんには「パン工房」としか書いてなく、店の名前がわからないので、「東福寺野倶楽部」の主人もしょうがなしに、「パン工房 とある」としか書きようがなかったのだろう。
高速の滑川インターの下り口から、山に向かって南下する、一本道である。
途中、神社があり、その角を左折すると、やがて「パン工房 とある」と書いた看板があった。
街のパン屋さんではない。
田舎の、山、とは言わないまでも平野部ではない中腹のところにある。
あった。
驚いた。
「とある」というのはお店の名前なのだ。
立山連峰が近くに見える、実に清々しい、いい場所である。
たぶん、大々的に沢山売ろうというつもりはないのだろう。(と勝手に想像する)
かみさんがパンをいくつか買った。(ウチのかみさんはパンが大好き)
なんとかブレッドとかいうのを買おうとしたら、その棚にあるのは全部予約のものらしく、買えないものもあった。しかし手作りでとてもおいしいパンだった。
店内に「ナントカ恵比寿」の熊手のようなものがあり、思わず、大阪の正月の縁起物かな?と思って、そこに書いてある神社が大阪のどこかにあるものかと聞いた。
大阪ではなく、愛知県らしい。
奥様の出身地が愛知だということで、実家の近くの神社の縁起物だという。
いやあ、はるばる、富山県のこんな田舎までようこそ、と応援したい気持ちになった。
さわやかな午後であった。
(明日は町内のビーチボールバレー大会だ。頑張らなくっちゃ!)