蘇我氏のこと

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 時間がないので詳しくは書けないが、昨日の日経新聞の文化面(他の新聞ではラテ面)に、文化部の中野稔という記者の記事が載っていた。
 「蘇我氏は逆臣」イメージ変化?というタイトルの記事であった。
 平成11年から7年半大阪に住み、奈良や京都へよく出かけた。
 好きなところは飛鳥の石舞台である。
 一回行って大好きになった。
 聞くところによると蘇我馬子の墓らしい。
 土はすっかりなくなって、石しか残っていない方墳か円墳か何かである。
 この土地に来て感じたことは、このように美しく心やすらぐ場所を支配していた人物が悪人であるはずはない、蘇我氏は後の権力者によって悪人に仕立てられたのではないか、という直感だった。
 その後、数年間、蘇我氏が悪人ではない証拠を一生懸命に探した。(書店とインターネットという限られた領域ではあったが)
 調べているうちに、「大陸の技術者集団を統括していた」とか「天皇家に妻となる人たちを輩出する特殊な家だった」とか「国際的な視野の持ち主だったようだ」とかいう研究論文に行き当たったり、「本当は外国の侵略から飛鳥を守るために防衛強化をしていたのが甘粕岡だったのだ」とか、色々と蘇我氏悪玉論ではない資料が出てきたが、なかなか決定打がない。
 そうこうするうちに、ここ数年、急に蘇我氏擁護論の本が相次いで出版されている。遠山美都男さんや関裕二さんや水谷千秋さんなどという人たちのものである。
 追い風だ、と思っていたら、遂に日経新聞にまで蘇我氏善玉論の記事が掲載された。
 いよいよ日本の歴史にも今までとは異なるスポットライトが当たるようになってきた。
 面白い。
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